IEEE802.11acドラフト無線LAN接続と対応無線子機の説明

スポンサーリンク

2013年3月から、各種ブロードバンドメーカーより余り聞きなれない802.11ac(Draft)と言う規格を採用した無線ブロードバンドルータの登場が相次ぎました。高速通信に対応していると言うことは、製品パッケージを見ればわかるのですが、既存の無線LAN環境最速IEEE802.11n(450Mbps、3×3 MIMO/600Mbps、4x4MIMO)でしたが、ここに来て大幅にそれを上回る無線通信速度を得る事が出来ると言うのが802.11ac(Draft) バッファロー資料と事になります。
しかしながらacと言っても一般的な端末に適用出来るのでしょうか?少なくとも20.13年6月までのパソコンやスマートフォンやタブレット、PlayStation3、WiiUに至っては、最新鋭機器でもIEEE802.11nの150Mbpsでの無線LANが上限となりacには対応出来ません。
Wi-Fiの基本的な概念は、2002年に無線LAN規格を標準化したWi-Fi Allianceの略で、一般的にはIEEE802.11b(11Mbps最大速度)がベースとなっております。
ですので、ナローバンド主流の端末なら無線LANには対応していませんが、2000頃登場した無線LAN内蔵パソコンやゲーム端末任天堂DSなら、初期のIEEE802.11bで必ず繋がると言う概念を忘れてはならないと念頭に置いて、8023.11acと言うのが本当に必要なのかその辺を踏まえてどのようにすれば、高速無線LAN環境が整うのか説明して参りたいと思います。

まずインターフェース接続速度を考える

802.11ac対応の無線LAN子機は多数販売されています。しかしながら、PCIバスに接続されているならいざしらず、概ねはUSBと言うパソコンの外部インターフェースに差し込んで使う形になるか、端末内蔵無線チップからの接続となります。
まず端末内臓の無線チップセットですが基本的に最大802.11nまでとなります。最大無線通信速度は無線LAN親機のMIMO方式に左右されますが基本的には150Mbpsまでとなります。

  • 古いXPパソコンやDSは802.11b(最大11Mbps)
  • 古いAndroidスマートフォン/Wii/3DS/PSP/PS3は802.11b/g(最大54Mbps)
  • 現在のパソコン/最新のAndroid/iPhone/PSVITA、WiiUは802.11b/g/n(基本的に最大速度は150Mbps)

次に、パソコンに802.11ac対応のUSB無線LANアダプタを取り付けて、バッファロー規格最大1300Mbps通信が出来るのかどうか?答えはNO。まず物理的に各端末が、1300Mbps出力に対応できるのか?有線LANでも1000BASE-Tの1000Mbpsまでとなり、現状そこまでのパフォーマンスを出せるサーバや端末は非常に少ないです。
また、先にも述べました通り問題点となるUSBインターフェースですが、大多数のパソコンではUSB2.0インターフェースとなり、これの最大速度が480Mbpsまでとなります。USB3.0で初めて5120Mbpsの速度を得ることが出来るのですが、2012年第四四半期以降に販売されたパソコンなら実装されていますが、それ以外のパソコンは、USB2.0実装が大多数となります。
なので、802.11ac対応無線LANアダプタを取り付けて、対応の無線ブロードバンドルータを用意したとしても、パソコン(USB2.0にしか対応しない場合)の出入り口で、必ず480Mbps未満となってしまいます。

高速無線LANの利点

バッファローから販売されている例えばWZR-1750DHPモデルには、USB3.0対応のインターフェースがルータ本体に装備され、ここに外付けHDDやフラッシュメモリを繋いで、NAS(LAN型ハードディスク)の様に家庭内でデータを共有出来出来ます。なので、例えば家族写真を高速にNASへ転送したり、ホームビデオを高速に転送したりする事が出来、マルチメディアコンテンツを便利に家庭内で共有する事が可能となります。

802.11ac高速通信させたい場合

どうしても802.11acに対応させたい場合。考えられる可能な限りのネットワーク事情を考えると次の組み合わせが望ましいと思います。

LAN環境ケース1 USB3.0対応パソコンに買い換えし、ac対応無線LANアダプタを用意する
LAN環境ケース2
高コスト高リスク。ドライバ相性問題等のリスクがあります。
パソコンにUSB3.0対応PCI拡張ボード(例、USB3.0N-LPPCI)を増設し、ac対応無線LANアダプタを用意する
LAN環境ケース3
LAN側1000BASE-T条件及び最大1000Mbpsまでとなる。
バッファローのWBモード、無線中継モードを利用し、一台のac親機を無線コンバータとして使う。これなら最大1000Mbps(新型PS3や2012年発売のパソコンなら対応します)で接続する事が可能となります。詳しくは中継機能説明を参照。他社の親機でも対応すると言うことです。

2013年6月時点で考えられる802.11ac環境構築方法は以上です。

802.11ac対応無線LANアダプタ(子機)

この情報は2013年6月に作成したものです。

現時点では未だ対応製品は少ないものの、これから多数リリースが予想されます。何故トラフィックの太い無線LANが必要なのかを考えると、やはり動画やテレビのストリーミングで家庭LAN内のトラフィック不足が多数発生しているものと思われます。家庭内でマルチメディアを楽しむにはより高速な無線LANがこれからは必須なのかもしれません。
説明は以上です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました