2024年標準化 新しいWi-Fi規格 IEEE802.11be
TP-Linkが2023年3月Wi-Fi7規格の新型ブロードバンドルーターを発表しました。
IEEE802.11b/g/n/a/ac(ここまでがWi-Fi5)/ax(Wi-Fi6)/6GHz対応(Wi-Fi6e)で、新しく追加されたIEEE802.11be(2.4GHz・5GHz・6GHz帯)がWi-Fi7規格に該当する事になります。
ただ記憶に新しい6GHz帯通信に対応するWi-Fi6e規格もクライアントさえ未だ登場しない、当然パソコンもプレイステーションも任天堂スイッチも各種スマホもWi-Fi7通信には対応していません。
しかしながら、「Wi-Fi Alliance」(通信を統合普及する業界団体)によると2024年までにWi-Fi7規格を標準化すると言われていますので、2024年をきっかけにプレイステーション6や任天堂スイッチ2等にIEEE802.11beチップセットを標準装備した新製品をリリースする可能性が高いです。
Wi-Fi7の主な機能
IEEE802.11be規格ではMIMOのストリーム数が16にまで拡張され、最大46Gbpsの通信速度と言う驚異的な大容量トラフィックを提供できる他、一番の特徴はMLO(Multi-Link Operation)技術を用いた通信遅延(ラグ)大幅低減が図られていて、簡単に言うと2.4GHz帯(IEEE802.11be規格)・5GHz帯(IEEE802.11be規格)・6Ghz帯(IEEE802.11be規格)をマルチセッションさせる技術を採用します。
また通信遅延軽減につきましてはWi-Fi6 で各ユーザーに割り当てられていたリソースユニット(RU)について1ユーザに複数のRUが割り当てられるようになったことで(MULTI-RU技術)、効率化が図られスループットが向上するのでこちらの技術はクライアントが対応していなくてもラグ軽減が期待できる。
Archer BE900 / Deco BE85 スペック
TP-Linkが発表したWi-Fi7規格ルーター「Archer BE900 / Deco BE85」のスペック表です。
補足、インターネットの最高速度はWAN(ワイドエリアネットワーク)側に依存するのでそれぞれ最大10Gbps理論値になります。IEEE802.11beの最高速度はローカルエリアネットワーク(LAN)上での理論値になります。
Archer BE900 | Deco BE85 | |
国内接続可能回線種別 | v6プラス/DS-Lite/CATV含むフレッツや各種インターネット回線 | CATV含むフレッツや各種インターネット回線(v6プラス/DS-Liteは現在対応していない) |
有線LANポート種類・数 | 10GBASE-Tx1 2.5GBASE-Tx4 1000BASE-Tx1 | 10GBASE-Tx2 2.5GBASE-Tx2 (WAN/LAN自動認識) |
有線WANポート | 10GBASE-Tx1 10Gbps SFP+/RJ45コンボWAN/LAN×1 | 10GBASE-Tx2 2.5GBASE-Tx2 (WAN/LAN自動認識) |
Wi-Fi対応規格 | IEEE802.11b/g/n/a/ac/ax/be (2.4GHz/5GHz/6GHz対応) | |
6GHz帯無線LAN最大速度(IEEE802.11be規格) | 11520Mbsp | |
5GHz帯無線LAN最大速度(IEEE802.11be規格) | 5760Mbps x 2SSID | 8640Mbps |
2.4GHz帯無線LAN最大速度(IEEE802.11be規格) | 1376Mbps | |
アンテナ数 | 12(ビームフォーミング対応) | 8 |
MU-MIMO | 4x4 | |
ストリーム数 | 16 | 12 |
Wi-Fi設定方法 | WPSプッシュスタート(手動でも設定可) | |
メッシュWi-Fi | 対応(Wi-Fi EasyMesh互換) | AIメッシュ対応(Wi-Fi EasyMesh互換) |
LAN以外のインターフェース | USB3.0x1 / USB2.0x1 | USB3.0x1 |
サーバサービス | Apple Time Machine FTPサーバー メディアサーバー Samba サーバー / OpenVPNサーバー PPTP VPNサーバー L2TP VPNサーバー WireGuard VPNサーバー(VPNクライアント接続も可能) |
DDNS(防犯カメラやWEBサーバ) |
QoS(端末個別帯域制限設定) | 対応 |
コメント